過払いの返還請求を行っても、それが信用情報に登録されることはありません。しかし、社内ブラックとして情報が残ることがあります。たとえば、ある消費者金融から借り入れをして過払いが発生していた場合、返還請求をすれば社内の顧客情報としてその情報はずっと保存されると考えるのが妥当です。このようになると、その消費者金融からは借りることができなくなります。

このような状態を社内ブラックと呼びます。もう二度と借りないから大丈夫だと思うかもしれませんが、その影響は非常に大きい場合もあります。というのも、消費者金融は単独で経営を行っているものは少なく、大手はたいてい銀行などの金融グループに属しています。ですから、その消費者金融の親会社となっている銀行でカードローンを利用しようと思っても、できない場合が多いです。

現在のところは銀行のカードローンくらいなものですが、今後、金融業界が再編されたり、あるいは消費者金融が新規事業に乗り出したりすると、影響が拡大する可能性はあります。たとえば、消費者金融が信販業務の保証を行うようになれば、その信販のサービスを利用できなくなる可能性があるのです。社内ブラックというのは、現在のところはそれほど大きな影響はないと考えられますが、今後も同じような状況が続くとは限りません。ほかのローンを組もうと思った場合に、過払いの返還請求をしたことが原因で審査にとおらないと言ったこともあり得るかもしれません。